Claude Code は、ブラウザ拡張機能「Claude in Chrome」とつなぐと、ターミナルや VS Code から Chrome を操作できるようになります。コードを書いたその流れのまま、ブラウザで動作を確かめたり、コンソールのエラーを読んで修正したりできます。この記事では、公式ドキュメント「Use Claude Code with Chrome」をもとに、できること、前提条件、claude --chrome と /chrome の使い方、例、うまく動かないときの対処をまとめます。
Chrome 連携でできること
Chrome 連携では、Claude がブラウザに新しいタブを開いて作業します。ブラウザのログイン状態を共有するので、すでにサインインしているサイトにもそのままアクセスできます。操作は目に見える Chrome のウィンドウでリアルタイムに行われ、ログイン画面や CAPTCHA に出会うと、Claude は手を止めてあなたに手動での対応を求めます。
公式ドキュメントが挙げている用途は次のとおりです。
- ライブデバッグ: コンソールのエラーや DOM の状態を直接読み、原因になったコードを直す
- デザインの確認: Figma のモックから UI を作り、ブラウザで開いて一致しているか確かめる
- Web アプリのテスト: フォームの入力チェック、見た目の崩れ、ユーザーの操作の流れを確かめる
- ログインが必要なアプリ: Google ドキュメント、Gmail、Notion など、ログイン済みのアプリを API コネクタなしで操作する
- データの抽出: Web ページから構造化した情報を取り出し、手元に保存する
- 作業の自動化: データ入力やフォーム入力、複数サイトにまたがる繰り返し作業
- ファイルのアップロード: 手元のファイルを Web ページのアップロード欄に添付する
- 操作の録画: ブラウザでの操作を GIF に記録する
Claude が開いたタブは、セッションごとの Chrome のタブグループにまとめられます。ローカルのセッションでは、/clear を打つとそのグループは開いていたページごと閉じられます(/clear の後も動き続ける作業がある場合を除く)。/resume でセッションを切り替えたときや Claude Code を終了したときは、グループが空の新規タブだけのときに限って閉じられ、読みかけのページは残ります。
前提条件
- Google Chrome か Microsoft Edge。Brave、Arc、Vivaldi、Opera など Chromium 系のブラウザでも、Claude Code が拡張機能を検出して接続を設定する
- Claude in Chrome 拡張機能のバージョン 1.0.36 以降
- Claude Code 本体
- Anthropic の直接契約のプラン(Pro、Max、Team、Enterprise)
加えて、/login でサインインしている必要があります。API キーや claude setup-token で作った長期トークンで認証している場合は、拡張機能がその資格情報で認証できないため、--chrome を付けても Chrome 連携はオフのままになります。
次の環境では使えません。
- WSL(Windows Subsystem for Linux): Chrome 連携に対応していない
- 第三者プロバイダ経由: Amazon Bedrock、Google Cloud、Microsoft Foundry 経由だけで Claude を使っている場合は、別に claude.ai のアカウントが必要
Chrome 拡張機能そのものの使い方は、Claude in Chrome でブラウジングを効率化するも参照してください。
claude --chrome で始める
CLI では --chrome フラグを付けて起動します。
claude --chrome
初回は、連携の概要とサイトごとの許可の仕組みを説明するダイアログが一度だけ出るので、Enter で進みます。あとはブラウザを使う作業を頼むだけです。
Go to code.claude.com/docs, click on the search box,
type "hooks", and tell me what results appear
ブラウザ操作の前に許可を求められたら承認します。ダイアログは Claude in Chrome wants to で始まり、そのサイトでの操作をセッション中すべて許可する選択肢もあります。サイト単位の許可は Chrome 拡張機能の設定を引き継ぐので、どのサイトで閲覧・クリック・入力させるかは拡張機能の設定で管理します。
/chrome で接続を管理する
セッション中はいつでも /chrome を実行して、接続状態の確認、許可の管理、拡張機能の再接続、使うブラウザの選択ができます。状態パネルに「Status: Enabled」と「Extension: Installed」が出ていれば動いています。複数のブラウザが接続されているときは、/chrome の Select browser… で切り替えます。
- 毎回有効にする:
/chromeで「Enabled by default」を選ぶと、フラグなしでも有効になる。ただしブラウザのツールが常に読み込まれるぶんコンテキストの消費が増えるので、気になるなら既定をオフに戻して必要なときだけ--chromeを付ける - そのセッションだけ無効にする:
claude --no-chrome - VS Code 拡張機能: Chrome 拡張機能が入っていれば、フラグなしで使える
対話セッションでブラウザが必要になったのに拡張機能が見つからないときは、「Claude wants to use your browser」というインストールの案内が1セッションに最大1回出ます。Install extension を選ぶとインストールページが開き、そのセッションのまま接続まで進められます。プランモードでは、GIF の録画、新しいタブを開く操作、ショートカットの実行の前に許可を求められます。
使い方の例
ブラウザで使えるツールの一覧は、/mcp で claude-in-chrome を選び、View tools で確認できます。公式ドキュメントの例をいくつか紹介します。
ローカルの Web アプリをテストする
I just updated the login form validation. Can you open localhost:3000,
try submitting the form with invalid data, and check if the error
messages appear correctly?
Claude がローカルサーバーを開き、フォームを操作して、見たことを報告します。
コンソールのログでデバッグする
Open the dashboard page and check the console for any errors when
the page loads.
ログは量が多くなりがちなので、全部を出させるより「どんなパターンを探すか」を伝えるのが公式の勧めです。
ファイルをアップロードする
手元のファイルをアップロード欄に添付できます(v2.1.211 以降)。制限は3つあります。
- 権限: セッションが読めるファイルだけ。
Readを拒否する権限ルールはアップロードも止める - サイズ: 1回のアップロードは合計 10 MB まで
- ハードリンク: 複数のハードリンクを持つファイル(
node_modulesなどに多い)は拒否される。コピーしてから渡す
そのほかの例
- フォーム入力:
contacts.csvの各行を CRM の「Add Contact」画面に入力する - Google ドキュメントへの下書き: 最近のコミットから進捗報告を書き、指定したドキュメントに書き込む
- データの抽出: 商品一覧ページから名前・価格・在庫を取り出して CSV に保存する
- GIF の録画: 購入フローの操作を GIF に記録する。ログイン中のアカウント情報も写るので、チーム外に共有する前に中身を確認する
- スクリーンショットの保存: 画面を撮ってファイルに保存し、保存先のパスを報告させる
うまく動かないとき
拡張機能が検出されない
chrome://extensionsで拡張機能が入っていて有効か確かめるclaude --versionで Claude Code が最新か確かめる- Chrome が起動しているか確かめる
/chromeで「Reconnect extension」を選ぶ- それでも直らなければ Claude Code と Chrome の両方を再起動する
初めて有効にしたとき、Claude Code はネイティブメッセージングホストの設定ファイルを置きます。Chrome はこれを起動時に読むので、初回に検出されなければ Chrome を再起動します。Windows では設定ファイルの代わりにレジストリの HKCU\Software\Google\Chrome\NativeMessagingHosts\(Edge は HKCU\Software\Microsoft\Edge\NativeMessagingHosts\)を確認します。
よくあるエラー
| 表示 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| Browser extension is not connected | ネイティブメッセージングホストが拡張機能に届かない、または組織の IP 許可リストが接続を拒否している | Chrome と Claude Code を再起動し、/chrome で再接続する |
/chrome で Not detected | 拡張機能が未インストールか無効 | chrome://extensions で入れる・有効にする |
| No tab available | タブの準備前に操作しようとした | 新しいタブを作ってやり直すよう頼む |
| Receiving end does not exist | 拡張機能のサービスワーカーが休止した | /chrome で「Reconnect extension」 |
ほかに、ページの alert や confirm などのダイアログが開いているとブラウザのイベントが止まり、Claude が操作できなくなります。手で閉じてから続きを頼みます。長いセッションで反応しなくなったときも、サービスワーカーの休止が原因のことが多いので「Reconnect extension」で戻ります。Windows で名前付きパイプの競合(EADDRINUSE)が出たら、Chrome を使っているほかの Claude Code セッションを閉じて再起動します。
対応ブラウザ、バージョン、画面の表記は変わることがあります。正確な内容は公式ドキュメントの Use Claude Code with Chrome と CLI reference をご確認ください(確認日 2026-09-26)。